LCDガラス基板も大型化が進み、第8世代2.2mx2.4mから第10世代の2.9mx2.9m大きさになってきている。将来さらに大型化が進み、またガラス厚さの薄型化も進む。
非接触搬送装置で最大の問題点は空気消費量である。このようにガラス基板が大型化し、重量も大きくなると、従来ある非接触搬送装置のベルヌーイチャックの機構のものは効率が悪く、そのため空気消費量が大きく、ランニングコストがかかるため実用的でなく採用が難しかった。
この度ソーラーリサーチ研究所にて開発した非接触搬送装置「フロートチャックC(SAN)型」は、従来のエゼクタ効果およびベルヌーイ効果に効果さらにコアンダ効果を加え、慣性力を増大したものである。
従来技術に比し格段に懸垂能力が増加し、保持安定性に優れ、衝撃に強く、気体消費量がほぼ半減している。効率がよく、空気消費量も少なくなり、大型ガラス基板の非接触搬送装置として採算ベースに乗り十分採用可能なものとなった。そのため空気消費量の問題で採用をひかえていた負荷の大きい大型ガラス基板の非接触搬送に採用されてきている。第8世代の基板では国内外の大型ガラス基板の製造工程にてすでに10数ラインの納入実績がある。